2015年9月、安倍首相が国連総会出席のためにニューヨークを訪問した際の記者会見で、ヨーロッパにおけるシリア難民の流入に対して日本はどのような対応をするのかと聞かれた。当然予測可能であったはずの質問であったが、「移民を受け入れる前に、女性の活躍であり、高齢者の活躍であり、出生率を上げていく」という彼の回答は驚くべきものだった。難民保護が、適切なタイミングになれば検討する単なる政策オプションの一つでなく、国際法が求める的義務であるという事実は、安倍首相は思いつかなかったようである。
日本の難民の受け入れがあまりに不十分であること。 国際人権基準の義務に対する日本の傲慢な態度は、残念ながら何も新しいことではない。しかし、安倍首相の発言は、日本の難民政策に関する2つの要素をも提示している。まず、日本の難民の受け入れがあまりに不十分であること、そして日本では、難民政策が移民に関連する議論に包含されてしまっているということである。
日本の難民政策は甚だ不十分である。2015年に7,586名の難民申請があり、同年にたったの27名が認定された。更に79名は人道的見地から滞在が許可されたが、それでも合計数はたったの106名である。長引く認定プロセスの間に、難民認定申請者が 数か月あるいは数年も拘留されてしまう のは珍しいことではない。2005年、非難に対応する形で、日本政府は異議申し出を審査する参与委員制度を設立した。改善ではあったものの、参与委員の意見に法的拘束力はなく、最近では、委員が認定を勧告しても政府が不認定とする例が出ている。更に、2010年から試験的に実施されている難民再定住のプログラムのもとでも、たったの86名の難民しか受け入れられていない。